●ベクレルとシーベルト
福島第一原発事故でよく出てくるベクレルとシーベルトって、どう違うの？
事故でヨウ素131やセシウム137などの放射性物質が漏れ出しているけど、放射性物質が放射線を出す度合いを表すのがベクレルだ。ただ放射線から生き物が受ける害は放射性物質との距離によっても違うし、放射線にはいくつか種類があってそれぞれ生物への影響の度合いも違う。ベクレルだけでは危険度が正確に分からないんだ。
シーベルトは？　放射線の種類も考慮して、人の体への影響がどれだけあるかを数字で表したものなんだ。だから避難の基準などを示す時はシーベルトを使うよ。今回の原発事故では、原発から20キロ・メートル圏内は原則として入ってはいけなくて、その外側でも、1年間に浴びる放射線の量が20ミリ・シーベルトを越えそうな地域については、今月下旬までをめどに避難するよう求められているんだ。
ベクレルとシーベルトの名は何からつけたの？
ベクレルは、1903年にノーベル賞を受けたフランスのアンリ・ベクレルにちなんだもので、シーベルトは、放射線量を測る機械を作ったスウェーデンのロルフ・シーベルトからとったんだ。ともに科学者の名前なんだ。